本文
生ごみや髪の毛などの水に溶けないもの、冷えて固まり詰まりの原因になる油、引火性の高いアルコールなどの危険物…。下水道には、流してはいけないものがあります。
その中に、雨水も流してはいけないもののひとつって知っていましたか。
下水道は、生活の中から出る汚れた水や雨水を集めて処理します。
ということは、雨水を流しても問題ないと思うかもしれません。
ですが山形市の下水道は、汚水と雨水それぞれ違う下水管で集める「分流式」を採用しています。
【汚水管】汚れた水だけを集めて下水処理場に流す
【雨水管】雨だけを集めて川に流す
別々に流す分流式にもかかわらず、雨の日は降らない日よりも、多くの汚水が処理場に集まります。多いときだと、なんと3倍以上になることもあります。
大量の雨水が下水道に流れ込むと、下水処理場で処理できない汚水が、処理場周辺の住宅地のマンホールからあふれ出るということが起きてしまいます。
ご家庭でもトイレの水が流れないなどの被害が起こってしまいます。
被害が起きないために、宅地内にたまった雨水や雨どいの水を流そうとして、汚水ますなどのフタを開けないようにしましょう。外にある下水の排水管に流してもいけません。また、汚水ますや公共ますのフタや本体の破損も、雨水が入る原因となります。
雨水や土砂が大量に下水道に入ってしまうと、汚水管がつまったり、マンホールから汚水があふれ出る可能性があります。
このようなフタを開けて雨水を下水道に流すことや、雨どいなどを下水道につなぐことは、「誤接続」といって下水道法違反になります。雨水が下水道に流れ込むと、下水道の管路や設備に過度な負担をかけ、汚水が流れにくくなったり逆流したりする原因となります。修理等する場合は、必ず指定下水道工事店に依頼しましょう。