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水源涵養林
水源涵養林(すいげんかんようりん)のあらまし
水源涵養林は、水源地の周辺に位置し、保水や洪水緩和、さらには自然の自浄作用による水質浄化など「緑のダム」とも呼ばれる重要な役割を果たしており、良質な水源を将来に渡って確保していくために必要な森林です。山形市では、松原浄水場の水源の一つとして、馬見ヶ崎川の上流にあり、蔵王連峰の北東部を源とする不動沢の流域部に72.825ヘクタール の水源涵養林を所有して、計画的な整備と環境の保全を図っています。
山形市水源涵養林の概要
平成8年2月に山形市上下水道部では、恒久的に安全でおいしい水を市民に供給するため、山形市水源涵養林経営計画書を策定し、樹種にあった施業や拡大を図り、本市自らが厳正な管理、経営を行い、水資源保全に努めています。
具体的には、標高の低い箇所でのスギとケヤキ(落葉量が多く水源林に好適)の混交林を、また、標高の高い箇所では、スギ、カラマツとブナ(水源林としては最適樹種) の混交林の造成を実施しています。
- 位置
山形市大字上宝沢字早坂上及び字村木 - 交通
山形交通上宝沢行きバス終点より県道宝沢防原線を直進。約1.1kmで林道早坂上線へ右折。約3.0kmで本水源林入口に到着する。 - 樹種
- 人工林 42.1ヘクタール
- スギ/20.2ヘクタール
- カラマツ/19.3ヘクタール
- 複層林/2.6ヘクタール)
- 天然林 30.7ヘクタール
- 合計 72.8ヘクタール
- 人工林 42.1ヘクタール
水源涵養林のはたらき
きれいな水を蓄える
樹木に降った雨はしずくになったり、幹をつたわって地面に落ち、土の中にしみ込んで地下水になります。地下水はやがて湧水となって川に流れます。木があると降った雨の35%が地下水になりますが、無い場合は、10%しか地下水になりません。
土砂崩れや雪崩を防ぐ
森林は、木の根が土の中で網の目のように深く広がるため、土砂崩れを防ぎます。また、森林があると雪が滑りにくくなり、雪崩が起こることも防ぎます。